風の果て

恋をしただけ それだけのことを

【覚書】「南の島に雪が降る」めも 6/14

レポというほどのものは書けなかったので、忘れないように殴り書きしたセリフたちとか。
(2014.07.20)


ストーリーは、太平洋戦争末期のニューギニアのジャングルで結成された加藤大介(トミー)率いる演芸舞台の奮闘と、日本で加藤と一緒に大衆演劇をやっていた姉貞子(猫背さん)と座員みち代(綾乃さん)の二本軸が交差しながら進む。大衆演劇所作指導で座長の名前がパンフにしっかり載っていた。3曲くらい?歌とダンスのシーンあり、あとは劇中劇でゆっくん演じるおさよちゃんの舞あり。今まで太一くんの公演と、大規模商業演劇でしかゆっくん見たことなかったのだけど、ああいうとこに自然にまぎれてるゆっくん見たら、この子はこういうとこの方がいい環境なのかもしれないなーとちょっと思った。つかこうへいダブルスにしてもそうだけど。

•おさよちゃん
本番前、ありあわせのもので作った衣装・小道具たち。おさよちゃんのピンクの着物が、柄が大きくてとっても可愛い。

前川「これこんなに可愛くする必要ありました?」

あります。凄くあります。私がピンクの着物のゆっくんを見たいと思っていたのでとても需要あります。

おさよちゃん初登場シーン。「女だーーー!!!!!」って大騒ぎになる客席。女のいない、女に飢えた兵士の集うマノクワリ分隊に舞い降りた天使おさよちゃん。まだちゃんとした鬘もなくて、ピンクのお着物に、ちょっと髪の長さ足して手ぬぐいでごまかした程度の衣装。化粧も紅さしたくらい?なのに可愛い!顔ゆっくんのままなのにすっごい可愛い!華奢だから着物羽織っちゃうと余裕で女の子だし、声は弁天様のえんじぇるボイスそのものだし(ゆっくんの弁天見たことないけど、初めてきいた女声が笑えるくらい太一と一緒だったw)おさよちゃん超可憐。所作ががっつり入ってるからお化粧しなくても十分で、改めて男が女を演じるっていうのは「女の動きができるか」にかかってるんだなと思った(八犬伝の倫也毛野ちゃん然り)

2幕冒頭、衣装完成版の大人になったおさよちゃんの一人舞いでは、急にガチな扇子回しを見せるおさよちゃん(笑)2幕終盤ではおかみ仕込みの殺陣も披露するおさよちゃん。刀抜くなりひゅんひゅん回しだすおさよちゃん。くっそつよいwwwwくっそ強いのに、斬られて倒れこんだ姿がめっちゃ色っぽくて、こんなの卑怯だゆっくんw

将校のお座敷で踊って、イモやら卵やらもらって帰ってくる前川。こんなのずるい、おさよ交代制にすべきだと騒ぐ座員たちに叫ぶ。
「おさよは誰にも譲りません!」
「最後の女なんです。おさよが最後の女になるんです。好きだと言ってくれた人たちが、ちょっとずつ、ちょっとずついなくなっていくんです。こんな思いするのは自分1人で十分です!」
生意気で前向きなくせに、ひっそり一番重い部分を背負ったまま毎日舞台に立ってる前川は、ゆっくんに合うなぁと思った瞬間。逆に言えば、そこにいる観客たちにとっては「明日には自分が死んでしまうかもしれない恐怖」よりも「明日おさよちゃんが死んでしまって、それでも自分が生きている恐怖」の方がでかいんじゃないだろうか。


•何が嘘で何が真か
青戸「誰かの生きる糧になったことがありますか?一生会うことのない本物の如月先生よりも、ここで『あぁ俺はあの如月先生の芝居を見たんだ』って思って死んでいく方がいいじゃないですか!」

•貞子とみち代
魚雷にやられた船から脱出し、救命ボートで漂流する2人。つらい中で始めた二人だけの御芝居の世界、舟の乗員は空想上の二人を加えた4人になる。楽しいおしゃべりを続ける4人。場面が進んでゆき、あるときふっと、貞子の声しかしなくなる。船から降りる3人。一人舟をこぐ貞子。この、みち代が力尽きるシーンの演出がなんだかとても好きだった。ふっと、ほんとに魂が昇っていくみたいな。
その後、その実在しない3人と、ニューギニアの兵士たちがクロスしながら踊るコンテンポラリーも凄くよかった。ゆっくんの足さばきにばかり目が行ってしまったけど、みんなかっこよかったー。

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鳶浜「自分は芝居が上手くなりたいのであります!あと半年ここにいたら自分は確実に気が狂います。自分の中のキチガイに追いつかれてしまうのであります!自分は芝居が上手くなりたいのであります!」

•内地へ
解体されただのジャングルに戻った小屋の跡地。
「なぁんにもないなぁ」
「なぁんにもありません」
「なんにもないけど、何かがありました!」
「なんにもないところに、何かを作りました!」

•再会
貞子「話せば長いし、つらいわよ」
大介「かまわないよ。俺は、つらいことの飲み込み方を覚えた気がするんだ」

•カテコ
2回目のカテコ後、となりのトミーになんか話しかけているゆっくん。相変わらずの歳の差仲良しコンビ和む。