風の果て

恋をしただけ それだけのことを

少年社中「三人どころじゃない吉三」7/24ソワレ@紀伊國屋ホール

こいつぁ夏から縁起がいいわぇ♪

先週末は、六本木でサマステトンチキ美少年祭からの、ぷらっと社中でした。ジャニ現場の翌日だと、当日券の気軽さが身に沁みますね(笑)
なぜか3か月連続すずきひろき主演作を見てしまったのだけど、見るたび…オリジナル作だと特に「すずきひろきありき」を感じて、なんというか…気持ちがいいね(笑)何をどうやっても最後はひろきくんがどうにかしてくれるから、おじさんたちがやりたいこと、ひろきくんにやらせたいことを目一杯乗せてきている気がする。そしてひろきくんは、本当に全部どうにかしてくれる。今年は頻繁に「強制回収力」というものを考えているのだけど、この人の回収力はピカイチだわ…。


何を言ってもネタバレになるタイプの作品なので、ついったではさすがに控えて、感想はこっちで。
面白かったなー。頭使わないでケラケラ笑って、楽しかった!って終われるやつ。作品全体としてはパラサーの方が好みなんだけど、今まで見た社中3作品の中で今回がある意味一番納得のラストだったかも。いや~凄かった。あんなラスト、ひろきくんじゃないとできない(笑)



特に事前情報入れずに行ったので開演前に配役表見ても「ふーん」程度だったんだけど、そこで名前見てしまったがために、開始数分で出てきてもいないしょーまくんの役どころをお察しする羽目になって内心笑った。壮大なネタバレwwwwwTRUMPぶりのしょーまくんは、刀剣男士になっていらっしゃった。そしてなんだかやたらとおいしい役だった(笑)単純にかっこいいし、いい奴だし、お嬢と二人っきりのシーンがまぁ美しいこと。イケメンと美女。(ひろきくん、男装しても印象が普通に「美女」なのはどういうことだ)

全体のノリの良さ、小ネタの多さはもちろんだけど、衣装と楽曲で目と耳が楽しい!ってのが社中の好きなところなので、今回も和尚の名乗りラップとカラフルなお着物がすっごく好きだった。ポップな着物の色に合わせて、足元がカラフルなランニングシューズ?なんだよね。カラーバリエーション豊富だし動きやすいし、絵的にも馴染むし上手いなー。凄い可愛かった。
そんな可愛い衣装を双眼鏡で観察するなどしながら楽しんでいたら、スッと通路に現れる人影。照明が当たる前の後ろ姿だけでもう、「うわっ」って声出そうになった。感嘆を通り越して、「で、でた~~ww」ってテンションになるくらい異質というか異形というか。綺麗とか可愛いとか言う前に、人ならざるものに出会った気分になるね、この人…。
白の着物に白黒チェックの帯(…っていうか三尺に近い?)で、両袖に白いファーがついた冬仕様のお嬢、めっちゃくちゃ可愛かった。細身だから身体のラインでる衣装なのに全然気にならないのがすごい。思いっきり男声男言葉で喋ってても、遠目だと女に見える。後半は男装なので一粒で二度おいしくもあり。ただ、今回全体に殺陣が少な目だったのと、前に見たのがSSSだったので、殺陣は物足りなかったかな。女姿で戦うの超かっこよかったし、もっと見たかったよ。しかしこの姿で色目使ったり啖呵斬ったりすると、弁天見たくなりますねwひろきくんと大衆、絶対似合うでしょ(そもそも似合わないものがあるのか)


殺陣あり舞ありラップありで軽快にすすむ三人吉三(踊るお嬢がまた可愛い)。ストーリー的には、ベースになる悲劇を食い止めるべく、庚申丸に頼み込まれたお嬢が未来を変えようとタイムリープを繰り返す、「くそっ、何度やっても悲劇になってしまう…!」ってやつなんですが、この悲劇のループもドタバタな感じで進むので、ゆる~っと笑いながらお嬢可愛いbotに専念できて楽しかった。TYTD、時かけと同時期に見ると若干脳が混乱するがwあとこの半年でもう何度目だなゲス不倫ネタがまた入っていて、そろそろあの二人は著作料的なもの取ってもいいんじゃないかとかくだらんことを考えてしまった。

んでまぁ、そこまでは普通なんだけど。これ最後どうするんだろうと思ってて。もう残り時間もあまりない中、ここからハッピーエンドにするにはどのように……?と思ったら、まさかの全部ぶった切っての大団円でびっくりした(笑)天文学的な数字のタイムリープを繰り返したうえでの、「いつかの、あるかもしれない奇跡の未来」であるといえば確かにそうなんだけど、あんなに実現は絶望的と思われた「幸せな未来」にこんな唐突に飛んじゃうのアリなの!?ww
でも、アリだったんだよねぇ。ラスト、超人気役者になったお嬢の公演のシーン。他の出演者はお客さんとして客席通路に並ぶ中、舞台上の、高い脚立のてっぺんにたった一人君臨してライトに照らされるお嬢に、\よっ、日本一!/の声がかかる世界、圧倒的に正しかった。あれを成り立たせる説得力、なかなかあるもんじゃない。その場の雰囲気にガンガン煽られるのもあって、まさに割れんばかりの拍手で終わるの、楽しかった~。あそこだけもう1回みたい。


カーテンコールで、挨拶を微笑みながら聞いているお嬢ひろきはまさに天使のようであった…。夏シーンのオレンジの着物も可愛かったよ。終始紙吹雪舞う雪景色の中の殺陣も(こういうの先月も見たなw)、最後の夏真っ盛りな照明も綺麗で、本当に目が楽しい舞台だった、ごちそうさまでございました。