風の果て

恋をしただけ それだけのことを

戦ブラが想定外の面白さだった話

戦刻ナイトブラッド 8/18ソワレ@銀河劇場
全然行く予定なかったんですけど、開幕直後から面白そうなざわつきがそこかしこから流れてきており、好奇心に負けて急遽見に行ってきた。
行って良かった。めちゃくちゃ面白かった。めちゃくちゃ面白かったんだけど、たぶんこういう楽しみ方をするべきものではないし、実際客席は全然笑ってない(周辺のお客さん微動だにしてなかった)中で、笑ってはいけない戦ブラが2時間展開されるので、これから観劇する人は腹筋を引き締めて挑んでほしい。とりあえず一見の価値はある。
っていうか見ないと伝わらない面白さなので、友人各位は千秋楽の配信とかでいいので見てください。

とにかく抜群に顔が良くてお芝居も殺陣もちゃんとできる人気役者揃いなので、めくってもめくっても顔がいいし歌は上手いし殺陣はしっかりしてるしなんだけど、その各要素がしっかりしていればいるほど面白くなっていくという珍種の舞台だった。誰かが歌ってる間ずっと面白い。曲の圧が強い。
ただ、脳みそ溶けるタイプじゃなくて一時的にハイの状態にあげられるみたいな効果のある作品なので、終わってひとしきり笑い倒したあと、ふと我に返った時の揺り戻しが凄い。帰りの電車降りて家までの道歩きながら凄い無を味わった。躁鬱激しいタイプの人は気を付けて摂取した方がいい。


以下感想ですけど、ただ草をはやしているだけなので真面目に観劇するタイプの人は読まないでください。


乙女ゲーなるものをプレイしたことがないので、こういう作品は2.5でいうと初演のディアラバと去年の夢100、あとちょっと前にCS放送されていた初期の薄ミュくらいしか知識がないのだけど、だいたい使用メソッドは同じなのだなーという印象。ヒロイン役の子がヒロインの役割を淡々とこなしていて、たぶん結構王道な感じなんだろうなと思いながら見ていた(しいて言うならヒロインのファッションが10年前の地方大学のダサめの1年女子みたいだったのが気になった)

  • 織田軍

序盤は割と虚無の時間が続いていたので、りゅーぎくん演じる蘭丸(ポニテに大きめのリボンで、衣装がめっちゃ可愛い)の粟田口みたいな短パンから伸びる膝を双眼鏡で眺めたりしていたんですが、信長様の出陣の掛け声とともに想定の5倍くらいの唐突さで、でかめの音量でイントロが流れ出した瞬間からめちゃくちゃ面白かった。凄い、凄い脈絡なく歌い始めるwwwしかもこれが結構がっつり踊りながらがっつり歌うタイプの曲で、そのセンターを張るのが、なんでこの舞台にキャスティングされちゃったんだ大賞(私認定)のくぼひでだったのが余計に面白くて、内心1曲ずっと笑っていた。くぼひでがやたらかっこよくて、ええ声で歌ってくれるのと、超ベタな、乙女ゲー原作らしい乙女ゲー舞台の絵面のギャップが面白いんだろうか…w
ちなみにこの舞台、1曲1曲を長尺でほぼフル?みたいな長さやってくれるので、踊るイケメンたちをじっくり堪能できるのが大変ありがたい。(ただし一生笑ってる羽目になる)

織田軍、他の軍に比べて内輪でわちゃわちゃいちゃいちゃしてるので、あまりヒロインに興味なさそうというか、織田軍内でよしなにやってろやと思ってしまうのだけど、仲良しさんで可愛かったです。平和か。

  • 上杉軍

なぜこの子らにだけ耳が生えているのかという疑問は結局解決しなかったけど、ぶっちぎりの顔面偏差値を誇るお三方なので細かいことは気にしない。いい歳して耳つけてもあんなに綺麗なのちゃんじんくらいだと思うよ。めっちゃ可愛かった。あと後ろ髪がハーフアップになってて可愛かったので、上杉軍のターンで虚無の時間は主にちゃんじんの後頭部を眺めてました。男の子のハーフアップ大好き。
どうでもいいけど、あらまき演じる景勝が布で顔を隠して登場するシーン、あらまきと布をセットで見てきた時間があまりにも長いために、布をかぶって身をかがめたシルエットそのもので「あらまき」って認識できるくらい馴染んでいて笑った。まんばちゃん…まんばちゃんの布ともあと数日でお別れだねぇ…(脱線)

おそらくアプリ声優枠としてあらまきといっけーさんにはソロが与えられていて、あらまきソロは舞台中でも屈指のときめき枠として使用されていたのでさすがだなーと。前述したように織田軍は割と織田軍でわちゃついてるから、ヒロインとちゃんとそういう雰囲気になるのって秀吉と景勝くらいじゃん?その割に吸血シーンは雑な感じで過ぎ去ったのも味わい深かったです。普通もっとさぁ、ライネス流れるくらいの煽りでいくんじゃないの?そんなあらうっかり☆みたいなノリでヒロインの血舐めていいの?www

で、上杉軍はここから先が本番なんですけど、前ちゃん様のソロがしぬほど面白い。前ちゃん様の鬼上手いお歌に合わせてちゃんじんが踊るんだけど、これがいかんとも形容しがたい独特の振付で、前ちゃんの抜群の歌唱力と美声と、二人の超綺麗な顔と、ちゃんじんの絶妙なリズム感と謎の振付が全部混ざり合った結果、銀劇の椅子に張り付いてひたすら腹筋をひくひくさせる時間が生まれてしまっていた。なんだったんだあれ。面白すぎて瀕死だったんだけど、まわりが全然そういう感じなかったのは、みんな笑いをこらえるプロなのか特定層のおたくだけがツボを刺激されてしまうやつなのかどっちなんだ。
とりあえず歌がめちゃくちゃ上手かったので、前ちゃんの英智見れなくなるのやっぱり寂しいなぁ…とか考えて気をそらしていた。ほんとに面白かった。前ちゃんのこと、見るたび好きになるわ。

  • 豊臣軍

あらゆる世界線で圧倒的ハイカーストを誇る、センターオブセンターともるちゃん率いる豊臣軍。ユニソン(?)が突然のコッテコテアイドルソングで最高だった。ともるちゃんはこういう作品に必要な人だよなーー。あまりにも正しいセンター。可愛くてチャラっとした見た目の割に、一筋縄ではいかない頭の回転の良さがにじむ目がよかったです。一応、秀吉がメインになるのかな?、座長扱いだったし。ヒロインと一番いい感じになるのに、見せ場の吸血シーンでいきなり信長に全部持っていかれたときはさすがにかわいそうだと思った。ボロボロの状態で「俺はなんのためにここまできたんだ!」みたいなことを叫ぶ姿を観ながら、心のせやなボタンを100回押した。(そのあとちゃんと吸血シーンあったけどね!w)

初めて見たふーまくんは今剣みたいな恰好で豊臣軍のドル曲を踊る様が最高に可愛かった。終始「可愛い」というお仕事をきっちり務めていて好感が持てる。終盤の殺陣で、りゅーぎくんと背中合わせになるとこが好きだった!脇差組!
いっけーさんもそういえば劇場で見るの初めてかな。三成からの手紙(ヒデ様やっほー!)のくだりで、すずめのピーちゃんに見立てた石と延々一人で戯れる様に爆笑してしまった。(ちなみにここは笑っていいシーンなので存分に爆笑できる)。あと前田利家って少なくともこの舞台のストーリー上、そんなメインにくるキャラじゃないと思うんだけど、ラストの山場の大立ち回りシーンでいきなりいっけーのソロが始まったので、腹筋がもう何度目かわからない死を迎えた。まさかこのタイミングで、みんながガンガン戦ってる中でいっけーさんが殺陣やらずにど真ん中で歌うとか思わないじゃん!?びっくりして、別に肉眼でもいっけーだってわかりきってるのに、双眼鏡でまじまじと確認しちゃったよね。顔がよかったです。
しかもこれ、2コーラス目は織田豊臣3名ずつが刀持って踊る形になるんですよ。豊臣軍の総大将、まさかのバックダンサーだから。しかもきしたくさんとシンメでw「絶対ここ利家メインになるシーンじゃないでしょ!?wwww」ってなるんですけど、作り手側も見せ場作らなきゃいけない人が多すぎてわけわかんなくなってるんだろうかw


あとラスボスとして出てくる手がヤバいとか、タヌキを高速移動させるためだけの台車が存在するとか、つっこみポイントは山のようにあるんですけど、明日もマチネ観劇なのでこの辺で。手が最高に面白いので、もっと語彙のある人の感想をぐぐってみてほしい。たぶん見たら言及せざるを得ないので、みんな何かしら感想呟いてると思うから…w
はーー笑った。なんか夏っぽくていいよね。こういうとりあえずイケメンが歌って動いて笑わせてくれる舞台w