風の果て

恋をしただけ それだけのことを

映画「刀剣乱舞」を見たよ!(その1)

映画「刀剣乱舞」公開おめでとうございます!
全国の審神者たち(と靖子が連れてきた特撮班)が全力で殴り掛かってるだけあって、好調な滑り出しのようで何よりです。

私はというと、初日のレイトで見た後、昨日の昼に大展覧会→夜にそのまま映画2回目突入、まで終えて一息ついたところです。多ステ脳じゃないので2回見たら最大値みたいなとこあるんですけど、3週目くらいにもう1回行ってもいいかな、なんて思っている。
大展覧会の話は別記事で書きたいのだけど、ただの衣装展示会と違ってかなり趣向が凝らされているので、こっちも内容のネタバレなしで見にいった方が楽しいかも。中に入った瞬間、うわぁ…!ってなる始まり方するので…。あとスタッフの仕切りがちゃんとしていたのがとてもよかった。

刀ステがSFなら映画は歴史ミステリー。しかも、入り口を「織田信長、家臣明智光秀の謀反により本能寺で自害」というどんなに日本史に疎くてもさすがに知ってるだろうというところに設定し、歴史の謎解きの方に主軸を置きながら刀剣乱舞というコンテンツの特色をうまーくミックスしているので、「はじめての刀剣乱舞」として本当に優しい。謎解き自体も超シンプルで、最低限の情報量で話を追えるので、さすが日ごろ子供も楽しめるものを作っている特撮班…という印象だった。
そこに歴オタ向けのあれこれとか、刀ステを見てきたみんなたちへのご褒美とか、ゲームへの今後の期待とか、髑髏党員的な意味での楽しさ(これは我々が勝手に楽しんでるだけだけどw)が混ぜ込まれていて、全方位に優しい!ハイホスピタリティ!な作品だった。


これ以上喋ると核に近いネタバレをしてしまいそうなので、残りは続きで。とにかくネタバレは見ないで映画館に行ってほしい。私も普段ネタバレがんがん踏むタイプだけど、今回だけはそうもいかないので、絶対にネタバレ踏まずに早急に観て。
歴史トリックのあれこれは歴オタ考察班ががつがつ流してくれてるし、映画としての講評とダイマは特撮班が超有能なので、その辺を求めてる人はよそに行ってください。私は私が思ったことを覚書的にだらだら垂れ流しているだけなので…。




というわけでここから先がネタバレ感想。
あ、最寄り映画館の上映前の予告が、うたプリ→おそ松→キンプリ→ハイネと連続で流れていて、原作知らずに2.5界隈に足を突っ込んでいるおたくには新鮮に面白かったです。おそ松にいさん、アニメの声ほぼ初めて聴いた気がする。ハイネは声優陣も同じメンツなので、ちょっとにやにやしながら聞いていた。あと最後にプリレジェが流れて全部持っていかれる。

  • 映画泥棒コラボ(episode1)

ちゃんともが面白すぎてずるかった。あれは鶯丸じゃなくちゃんともだと思うんですけど、出てきた瞬間腹筋が死ぬのでちゃんともはすごい。顔がやたら綺麗なのが余計に面白い。お客さん役の不動くんは可愛かったー。映画の不動くんのメイク、舞台版より好き。これ撮影楽しかっただろうなー。遡行軍さんのご自宅のリビングに刀持って現れる長谷部もだいぶ面白かったです。2週目以降どういう流れになるんだろうw

  • 靖子本丸の話

靖子本丸、極は一振りも出てこないけど、全体に練度めちゃ高い。7面まで余裕で終わってる感じ。刀剣男士たちの戦闘力も精神力も軒並み高いので、問題を起こす子がいないままサクサクっと話が進んでいくのがよかった。前述したけど、歴史の謎解きの方が主なんだよね。男士たちの成長物語みたいなのはミュでもステでも散々やってるので、違う角度からの刀剣乱舞が観れて面白かった。

ステと映画は確かに違う本丸で各々の関係性や立ち位置も違うのだけど、個人的に好きだったのが鶯丸で、ステの鶴やパパ上みたいな見守りフォロー役とも違う、明確な「第2の権力者」がいる本丸よかったなぁ。本能寺から帰還した後、目配せし合う三日月と鶯丸が観たことないひろちか様で興奮した(髑髏党員人格も違う意味で興奮したw)。超しっかり者でめっちゃ仕事するタイプの鶯丸、そもそも全員練度90超えって感じの本丸の中で、多分練度200くらいあったw三日月が勝手にひとりでいろんなこと背負い込むのはもうそういう性分なんだろうなって感じだけどw、あとを託せる存在がしっかりいるの凄く良い~。

あと映画版ならではのビジュアルで、甲冑だけ外すとか上着だけ脱ぐとか、舞台でやらない半端な状態の寛いだ格好が観れたのよかったな。河原での薬研とまんばの学園刀剣乱舞カーストが高すぎ。というか薬研とまんばの並びは全体に顔が良すぎてびびる。舞台よりナチュラル寄りのメイクなので、顔面の基礎ポテンシャルが高いやつの活躍がすごい(絵面の良さ的な意味で)。

  • 映画本筋の話

阻止すべき歴史改変は「織田信長が家臣に殺されない歴史」であって、「"本能寺で"織田信長が家臣に殺されない歴史」ではなかったところが上手いし、史実の「諸説」の中からマイナーな方を引っこ抜いてきて、かつその裏エピソードを「刀が観てきた歴史」として語らせるのがね。物が語るから物語…。しかもそれを語るのが、数々の名将の手を渡り歩いてきた天下五剣三日月宗近ですからね。もう、流れがめちゃくちゃ綺麗。(刀ミュだとつはものが一番好きなんだけど、あれも「正しい歴史」として別説を採用する話だったので、私こういうのが好きなのかしれない)

信長に一番近いところにいながら虚伝では一歩引いたところにいた薬研が、今作だとド真ん中に据えられて、「焼け落ちた記憶」があの形で使われたの凄いよく出来てたな。「燃えて記憶がない問題」ってずおばみで言及されることが多いから、あそこで薬研の記憶がよみがえるシーンが描かれると思わなかったわ。
不動くんが覚えてる信長の最後(最期ではない)は間違いなく本能寺で、薬研は本能寺から先の記憶が抜けてて、その抜けた先の記憶を豊臣の元にあった三日月が見ていた、っていう、 一連の出来事の中で「誰がどの部分を知っていたか」が鍵になる。ほんとにミステリーの作りなんだよな。不動くんは蘭丸が信長逃がしたとこまでは知ってるけど、その先の安土城での出来事は多分知らないんだよね?(知ってたのかな?)。あの三日月の作戦は、ほかの面々が「全く知らない(覚えていない)」ことが必要だったから不動は外されたんだろうけど、初見だとあそこで不動が外されることになんとなく違和感を覚えるので、そこも含めて上手いなと思った。

無銘は、明智の刀の彫り物が映ったときになんとなく「倶利伽羅竜?」とは思ったのだけど、私は明智の刀が倶利伽羅江であることを知らなかったので、正体が分かったとき、な、なるほどなーー!?でした(いや、知ってたとしてもここでいきなり新刀剣男士出ると思わんけど…w)。8面かな?8面でくるのかな??うちの本丸、7面突破がぎりっぎりだからもうちょい育てたいとまずいな。
しかし何も知らずに観に来た神葉くんのおたくは、突然推しが刀剣男士になった姿を見るのか…?と思うと心臓に悪すぎるし、推しじゃなくても繭期を通ったおたくは突然ぶん殴られてびっくりしたわ!wえ、これ映画に出てる分にはいいけど、次の刀ステにも同じキャストで投入されたら怖すぎない!?w

あと凄い当たり前のことを言うけど、コージヤマモトと八嶋さんがめちゃくちゃ上手いので、それだけでも映画として面白かったわ…。ありがとう豪華キャスト…。山本さんとひろきくんの1対1のシーンがくるたびテンションが上がってたわ。次は大河で共演してくれ(どさくさ)。

織田信長暗殺と平行して描かれる、「審神者の代替わり」。pixivで100万回見てきた幼女審神者が!具現化された!!
もう幼女めっっっちゃ可愛いし、エピローグとして使われるようじょと刀剣男士たちの様子が可愛くて可愛くて可愛くて、なんてハートフルなんだ靖子本丸…(舞台脚本家の方を見やりながら)。新しい審神者がお披露目された瞬間の、「ぱぁぁぁぁぁ!」って音が聞こえそうな不動くんのお顔が最高に微笑ましいし、審神者と全力で遊ぶ長谷部がめっちゃ長谷部で笑った。あと全おたくが言ってると思うんだけど、あの審神者ペンダントは早く商品化してほしい。大人バンダイさん頼んだ。
ラストに出るサブタイトルは「継承」。実はメインテーマはこっちだったんだな。過去から現在、そして未来へ。過去だけが歴史ではない。続いていく本丸の物語。

あ、あとあの本丸が遡行軍に襲撃されるとこ、悲伝見てると結界にヒビが入った時点で頭を抱えるんですけどw(脳内に流れ出すカノン)、遡行軍からの洗脳が解けた倶利伽羅江くんが突然助けに来てくれる!!っていう流れが超特撮っぽくて楽しかったです。あれ舞台だったらずっこける気がするんだけど、特撮だと思って見てるときっちりテンションが上がるの何でなんだろうな。

各キャラの感想も書きたいのだけど、文字数が増えすぎたので一旦ここで区切る。