風の果て

恋をしただけ それだけのことを

【覚書】大和三銃士~虹の獅子たち~10/13夜@新橋演舞場 二幕

続きまして二幕。長い(笑)
(2014.07.07)



三銃士のレポ探してると、私の場合必然的に濱田担と太一のファンを同時に眺めることになるのだけど、だんだんリピーター組が仲良くなっていってるのが微笑ましくて好きだ。私これまでも濱ちゃんに全然興味なかったし、たぶん今後も濱ちゃんのこと全然好きにならないと思うけど、嵐はすごく好きで。きっと逆に、太一は全然興味ないけど桃は大好きって人もいるだろうし、そういう意味でいい舞台だなー。ごった煮楽しい。だいたい歌舞伎ジャニ吉本大衆演劇ヅカ劇団四季スタジオライフ全部一緒にしました!ってエンタメDDが楽しくないわけないんだよね。闇鍋だよ、闇鍋w

大坂城内 片桐の屋敷
……は、特に三銃士関係ないので割愛

熊野権現 観音堂前~観音堂内
織部美苗桃の3人場面って貴重だな。誓紙見つけられなくて癇癪起こしてわーわーしてたら、うっかりちゃっかりカラクリのスイッチ押しちゃって、お堂の下から誓紙がこんにちは。ミラクル。
うっかり二人きりになってしまって深い話に入っていた織部と美苗のもとに、元気印桃ちゃんがアグリ一座の仲間たちを連れて帰還。ゆっくんとめぐさんと、もう一人誰だったんだろう。同じ甲賀出身の仲間だった桃と一座の面々。アグリ一座の楽屋出るときに、ニッって笑って春千代の肩ぽんして出ていくのはこの伏線だったわけね。ここで犬笛が聞こえる甲賀の一族に、織部が呆れたように「犬かあいつら…」って呟くんだけど、そうかももちゃん本当にわんこだったのか。

•熊野一の滝
家康の誓紙があるとの噂を聞きつけやってきた熊野の滝。でっかい滝にテンションあがって駆け回るわんこ…もとい桃太郎。無事に誓紙は発見されるも、あとをつけていた豊臣の刺客に囲まれ、ここから一気に殺陣のシーンに!

……なんだけど、ここ肝心のゆっくんが思いっきり上手で全然見えなくて!桃は美苗さんと斬られた2人を避難させてるから織部と春千代しかいないんだけど、当然のごとくドセンが織部で、春千代が結構端で戦ってるからまーどうにも見えない。たまに剣とか翻る裾とかが見える程度(笑)さすがに最後斬られるとこは見えたけど、ゆっくんの殺陣見たかったなぁぁぁぁ。
結局織部は間一髪嵐と万十郎に助けられるんだけど(嵐くんお久しぶり!)、ここで何も知らずに戻ってきて、倒れてる春千代にかける桃の第一声が無邪気なのが超切なかった。抱え起こして、悟って、そのまま春千代の背中に頭くっつけたまま離れなくて、「俺が呼ばなければ…」って呟く桃がかわいそうでなぁ…。ゆっくんが一回り小さいから、桃が抱え込む形になっててなんかそれが余計哀しいんだよね。死ななくてよかったはずなのに死んじゃった子。………って、見てるこっちは切なさMAXなのに、割と容赦なく場面転換に入るので内心ちょっとずっこけた。ごめん、あと1分はほしかった。

•河原
春千代たちのために灯篭流しをするアグリ一座。花道で舞う女性陣と流れるアグリ一座の歌のスローバージョンが綺麗。お祭りの明るい歌って悲しい場面で聴くと悲しみの増幅効果あるのなんでなんだろう。豊穀祭で歌ってたくらいだから鎮魂歌でもないだろうに。ここのメインは奈々さんとあゆちゃん。一幕でも思ったがあゆちゃん踊ってると子役って感じしない。喋ると子役なんだけど。
「踊れないよ。みんなしんじゃんって、私たちだけ生きてて、こんなんじゃ踊れないよっ!」っていう雛菊に、「踊りな、雛菊。春千代になるんだよ。あんたが春千代たちになって踊るんだ。それがあたしたちの戦いなんだよ」って返すアグリ姐さんかっこよかったぁ。ここのやりとり、劇中で一番好きだったかもしれない。お芝居としても好きだし、あとなんか…重いよね、ジャニヲタ的な意味で(…)

大坂城内 本丸御殿
誓紙の活用をめぐってすったもんだしてる間、今までは周りの様子伺っては嵐にかまってかまってってしてた桃が、ずっと項垂れてるか膝抱えてるかで、全然喋んない。のに、周りの大人たちは権力を巡ってあれこれ策略をたててて、だれも桃を気にかけないので大人って嫌ぁね。って思いました。いや戦国時代だからそんなこと言ってる場合じゃないのはわかるんだがwで、ちょうど上手席からだと末席の桃が観察し放題なのでありがたく双眼鏡でガン見してたら、膝抱えて組んだ手の、指がすんごく綺麗で非常に高まりました。あれだけアクロして刀振り回してるのに、女形の指だなぁ。

いきりたつ淀君たちの目を盗んで、火鉢に誓紙を突っ込む秀頼。千姫と顔寄せ合って燃えゆく誓紙を見つめる姿がなんとも可愛らしくて、見てるこっちまで「そうねぇ平和がいいよねぇ」って気分になってくる。たぶん松本慎也くんが凄いんだけど、彼のこと今回初めて知ったから掘り下げられない。で、気づいた一同がわーわー騒ぎ出す中で、それまで大人しかった桃が食って掛かる。私実は春千代を失った時点で桃は戦わないほうに傾いてるんじゃないかと思ってたんだけど、違った。そりゃそうか、殺すことしか手段知らないんだから。そんな桃を含めた面々に、無駄な戦はしたくない、ここままでいいではないかと説く秀頼。淀君にびびりながらも切々と語る秀頼の言葉に、うつむいてた桃が反応して顔あげて、だんだんにぃーって嬉しそうな表情になっていくとこの流れ好きだったー。太一さんいい顔してたわ。

…って書いてて気づいたけど、一幕最後での「桃の剣は殺すことしかしない」っていうくだり、結局桃に殺すんじゃなくて守るための剣を教えたのは織部たちじゃなくて春千代と秀頼だったのだなぁ。そこ、話の流れ的に三銃士じゃなくていいの?最終的には一座と秀くんと一緒に生きるんだから、いいのかな。

•且元の屋敷
秀頼が燃やした誓紙は美苗がすり替えた偽物。本物は美苗と且元のもとに。「戦わない」という道を選ぶ気持ちは同じなれど、放っといたら確実に滅びる豊臣家、且元は家康に誓紙を高く売りつけ、国を構えようと企む……って、この流れ半端にいのうえ歌舞伎に近くて、でも当然別物で、何とも言えずしょぼいなーと思ってみてた(笑)感動作と名高いけど、実際見た印象は軽めのエンタメ作品だなぁ。それが悪いということではなく、むしろいい意味で。

夫を裏切り誓紙を持って逃げようとしたところを斬られた美苗が犬笛(これの存在忘れてた!w)を吹くと、ももちゃんが呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん!戦闘モードな桃太郎かっこいい!ここでやっと本格的に1対1の殺陣が!!……まぁしょぼかったんだけどwなんか、イベントで殺陣師の先生が「太一は稽古入りが遅かったからゆるめの振りをつけてたんだけど、本人の希望でどんどん難しくなっていった」って絶賛してたらしいんだけど、逆に最初何がつけられていたのか気になるわ!!桃可愛いけど、この殺陣のイマイチさはやっぱりもったいなかったなぁ。それでなくともキャラクター上いつもの剣舞が使えないから、粗削りで力任せなレアな殺陣見れるチャンスだったのにねぇ。そんでも、三銃士内では一番の桃太郎の見せ場だったのかな。かっこよかったよ、それはもちろん。ちゃんと守るために戦う桃はかっこよかった。そして戦っててもやかましくて可愛かったw

•三の丸
織部の膝の上で息を引き取る美笛……の息引き取るまでが結構な長さで。あちこちからすすり泣く声が聞こえてたんですが私は春千代のターンでHP使い果たしてたので(かつ桃太郎もいないので)完全に虚無でした……ただ美笛さんは美しかった。とても美しかった。

美笛が死んだタイミングで桃が合流して最後の戦いが始まるんだけど、織部から「桃太郎、お前は逃げろ。生きて俺たちのことを語り継げ」と命じられる桃。ここの嵐の「桃、お前には生き延びてもらわねばな」が凄くよかった。嵐超よかった。ここ初めのころは「桃太郎」だったらしいんだけど、アドリブの中で、桃って呼んでじゃれてるうちに最後の台詞だけ「桃」で定着したらしいんだよね。濱ちゃんこんな声出るんだぁって思った。一番近くで桃に迷惑かけられてw面倒見てて、桃も何かあるとお伺いを立てる相手はなぜかいつも織部ではなく嵐で。歳の離れた兄弟みたいな、飼い主とわんこみたいな、嵐と桃が集約されてた。
桃が花道を駆け抜けた後は、一人ひとりソロの見せ場アリの三銃士の殺陣。ここの濱ちゃんすっごかったわ。槍持って戦ってるんだけど、一瞬武器落として身体ひとつえ戦う部分があって、アクロの大技次々繰り出しててびっくりした。え、ごめん、この人関ジュに置いといていいの?もったいなくない?すんごい綺麗に回ってたわ。

•大坂の町 その後
後日談的に演じられる、豊臣滅亡の件の後、一転軽快な音楽とともに現れるのはアグリ一座。祭りで着てた踊り子衣装になった桃太郎が再び登場して、アグリと秀くん(要は大坂城落城のときに自害した秀頼は影武者だったってオチね)、座員たちが次の町へ向かうシーン。ここの桃太郎が、全然今までと違ってて人間らしくなってたのが印象的だった。おとなになった桃ちゃん。一気に太一自身に近づいた感じ。アグリたちの唄と舞の中、やぐらの上に立つ三銃士(の魂)たちが来てる青マントの衣装がめちゃくちゃ濱ちゃん似合ってた。ほんとジャニはこういう衣装似合う(2回目)

•ED(カテコ)
一旦幕が下りて、拍手が手拍子に変わりゆくタイミングでトップバターで登場するのは朱雀の面々。アグリ一座、すごいいい働きするw座員が最初に出てくるんだからいやでも客席の温度があがるwアグリ、春千代、雛菊は他の座員や刺客・民衆たちよりちょっと長めに尺取ってあったな。西村家オールスターズ。あ、座長いないけど。そうそう、大和三銃士ってポスターや雑誌広告に載ってるキャストのトメが太一なのね。カテコだとどういう順になるのかなぁと思ったら、真琴つばさ&榎本さん→藤井隆→濱ちゃんときて、太一→獅童君の順だった。桃すごいいい位置なのなーあのキャラクターで。…と思ったけど、今私が完全に桃観察日記として感想書いてても物語ちゃんと覚えて追えたから、この物語は本当に桃太郎が語り継ぐ物語なのだろうなぁ。あ、あと松本さん(秀頼)の拍手大きかったー。秀頼は役として会場中に愛されてる感じあって素敵だった。

挨拶は濱ちゃんがいつも通り軽く喋って。獅「じゃあ太一ひと言!」太「(桃っぽく元気に)ありがとうございました!(ぺこ)」獅「………ほんとに一言だなw」太「……(そしらぬ顔)」っていう、こちらも今までレポで読んだ通りw

ことあの「じゃあ今井さん!」って言われて出てきた今井さん、マイクついてないからハンドマイク渡されるだけど、まさかの音が出ないハプニングw持ってるわぁ今井さんwわぁわぁと寄ってく三銃士たち(藤井隆が自分のマイクそのまま今井さんの方に近づけようとしてキスしそうな距離になってたりww)で、盛りあがってる脇で、すっと出てきた太一が光の速さで頭からマイク外して三銃士の輪の中から解放された今井さんに差し出した瞬間が、爆発しそうなくらい良い早乙女太一だった。原点進化の弁天で、子分たちがワイワイしてる中で次は何を仕掛けてやろうかと舞台全部に神経張り巡らせてるような顔してた太一だった。やだかっこいい><かっこいいけど、マイクコードそんなに長くないから今井さん喋ってる間ずっとぴったり隣に立たされて、自分の挨拶より長くセンターにおかれた上、「私も太一君と同じように口下手なので…」とか言われちゃう太一ドンマイであったww千秋楽までに1回くらいちゃんと喋りなよ太一さん、喋れるくせに^^

•カテコ2回目
粘るヲタクら残して、もう一般客がちらほら帰り始めたころにもう1回幕が開くっていう、地方のコンサートのWアンコみたいな2回目のカテコ(笑)一番下手の一番後ろで、誰よりも高く跳んでる太一。朱雀の面々とひとしきり盛りあがったあと、そのまま上手に移動していって、上手最後列にいた今井さんの元へ。客席と一緒に手拍子して煽りまくる太一に、上手の前のほうにいた役者さんたちも気づいて振り返って、そこ一体が太一の指揮でうわぁぁぁって盛り上がってたの最高だった!ここの太一が一番好きだったー!メインキャストなのに一番後ろを端から端まで駆け回って、そのくせどこにいたって埋もれないし、太一が立ったら最後尾だってそこがセンターだわ。カリスマだなー><……まぁその時花道で濱ちゃんがファンサ&アクロタイムだったんだけどなww獅童せんせー、上手の役者さんたちが誰も濱ちゃん見てません!wwしかも次太一も…てことで獅童くんが「太一!太一!」っつってんのに盛り上がってるから太一なかなか気づかないww可愛いwwww

で、ようやく前に出てきて両サイドにタッチしながら花道駆け抜けた太一は、私が惚れた大衆演劇の太一だったなー。花道復路はダッシュして最後バク宙!客席総立ち拍手喝采の中で見る太一のアクロ最高だったわ。超高まったわ。


あー楽しかった。ほんとこれがあんなに空席だらけの劇場で毎日上演されてるとか、世の中どんだけヲタクしかエンタメに金払わないんだよー。非ヲタの中流層は何にお金使って生きてんの、見においでよもったいないよ!!千秋楽だけでも満員御礼の札が出たらいいな。今日で折り返し。このまま無事に楽しく最後まで駆け抜けますように。