風の果て

恋をしただけ それだけのことを

偽義経冥界歌 3/21@フェスティバルホール

大阪公演お疲れさまでしたー!サンキュー!!

初めて行ったフェスティバルホール、凄いちゃんとした劇場でテンションが上がった。入った瞬間でっかい階段があるのいいね。
終演後、階段上の垂れ幕と煎餅一緒に撮ろう~と思って向かったら、みんな同じこと考えるもんだから、人がずらっと並んで煎餅掲げてスマホ向けてて、バカみたいな光景になっていたのが最高だった。

以下、ざっくり初見感想。例によって4時間に負けてるので2幕の途中の記憶があまりないけどw、楽しかったです。

  • 総評

とりあえずすっごく39公演だった。サンキューをめっちゃ感じた。
明るいバカが主役で、そんなバカが痛みを知って大人になる成長物語…というわけでもなく、割と最後まで明るいバカで(一応、一瞬悩む)、よく考えると人がバンバン死ぬんだけど、揃いも揃ってろくでもない黄泉返り方をしてくるのでそこまで哀しみに浸るようなこともなく、スコーーーーン!!終わるチャンバラ活劇。なけなしの繊細パートを一手に担う優馬様のヒロインっぷりもよかった。
客演組の当て書きド真ん中なキャラ立ちが激しい上に、劇団員、準劇団員たちが各々の超王道の役どころで攻めてくるので、情報量は多いけど全部知ってる味!という謎の安心感があったw

  • 玄九郎

身体能力の高い明るいバカ。顔がいい。
という新感線で5万回見た斗真の、39公演集大成!みたいなキャラクター(笑)ことあるごとに顔だけはいいって言われるのももはやお約束だけど、今回はついに「顔に説得力がある」とまで言われてた。わかる。顔が綺麗な上に濃いから、あの圧で言われるとどんなことでもなんとなく信じられてしまう。スターだ(笑)

圧倒的陽キャ、圧倒的太陽である玄九郎が、死んでから初めて悩み、自分は何者なのかを自問する。相手によって名が変わり立場が変わる。自分は相手の合わせ鏡。だから玄九郎は、本来斬れるはずのない冥界から黄泉返った者たちを斬りつけることができる。共倒れになりながら。
…という、深いことを言ってるようなそうでもないような感じで結末に向かうんですが、VBBのときもそうだったけど、物語というのは必ずしもオチらしいオチや教訓めいたものを残さなくてもいいんだよなぁということを、新感線と斗真は思い出させてくれる。要は、かっこよく気持ちよく終われればそれでいいのだ。そして斗真にはそれができる。なぜなら!顔に!説得力があるから!!
今回も見事でした。サンキュー座長。

余談ですが、ジャニオタシンメ学・月と太陽論において、古来より生田斗真とは月である。(※諸説あります)
しかし月というにはあまりに夜の闇が似合わないし、主張が激しい。あれは真昼の青空に輝く白い月なのではないか…などということをこの間ちょっと考えた。DDのおたく、いろんな世界線がごっちゃになりがち。余談終わり。

  • 次郎

今作のヒロイン、奥華一族のラストプリンセスじろちゃん。大人たちから一方的にすべてを託され、未来へ遺される者。
なんだかんだで根がジャニオタなので、新感線みたいなあらゆるジャンルの祭り好きが顔出しにくる現場に、優馬様が優馬様の超王道の役どころで放たれているのを見て、「いかがですか!こちらが我が国の王子です!!美しいでしょう!!!!(ドヤァ)」という気持ちになってしまった。宿命を背負わされたら日本一、託されのプロ。毎秒美しかった。

恋にも友情にも発展せず、シンメというほどの物語性もなく、「玄九郎と繋がる者」として何とも不思議な距離感のまま静歌と共闘するのが味わい深かった。歌姫コンビ。あと特段殺陣が上手いという印象はないのだけど、刀を構える姿がいちいちやたら綺麗でした。型がキマるのはさすがのドセンター育ち。
ラストで、義経の大陸渡航説が泰衡に乗せられてたのも面白かったな。

散々褒めた後であれですけど、冒頭牛若の超キュートなクソガキっぷりに大喜びしすぎて、牛若にどつき回されてるのが優馬様だと気づくまでだいぶかかった。すまんかった。

  • 牛若

開幕第二声くらいで推しの声が聞こえてきたのでさすがにびびった。いや、まさか推しから始まる新感線あると思わないじゃん。月髑髏じゃあるまいし…w
めっちゃ元気な猛獣。玄九郎が善のバカなら、牛若は悪のバカ。そこに幼さも加わっているのでまぁ見事なクソガキだった。いったい鞍馬の山でどんな育ち方したら、あんな手の付けられないクソガキに仕上がるんだw生きてる時も死んでからも黄泉がえってからも徹底して問題児で、最後まで挫折も反省もしないまま終わるのが最高だった。ただの暴れ馬w
結構な悪事を働いているのだけど印象が超お子様なので、冥界でお仕置き部屋に放り込まれてるのとか、物置に閉じ込められてるバカ息子の図だったな…。さとしさんメタルさんと並ぶとキッズみがすごい…wwゆっくんちっちゃいなー!って思いながら見るの久しぶりで楽しかったです。なんせ5年たってもまだ最年少、声も身体も若い。

殺陣も、1対多あり斗真との高速一騎打ちありで超よかった。山場の斗真との殺陣がめちゃくちゃ速くて!身内相手以外であんなスピード出してるゆっくん滅多に見れないので、斗真がバカみたいに動ける人で本当によかった…ありがとうジャニーズの身体能力…。あとその顔その声で白の長髪だと、ちょいちょい鳥蘭が脳裏をよぎりますね。

なんかなーー。ほんと、5年前は想像もつかなかった未来を見たわ。見せ場としては2幕の殺陣なんだろうけど、個人的には1幕のあの最初の10分15分が、どうしようもなく嬉しかった。観ながらずっとゲラゲラ笑ってた。なんかもう、状況から何から楽しすぎて。いいもん観た。

  • 黄泉津の方

奥華の実質最高権力者よもつの方。強い。顔が怖い。どう見てもレディース上がり。
最高だった。このりょうさん、万人が好きでしょ。新感線の強い女たち、本当に物理的にも強いのが最高。素手で男をブチのめすよもつの方…。くくりとのシーンも可愛かったね。新感線は基本的に馬鹿で元気な男たちと、強くて賢い女たちの物語だから、良い百合が量産されがち。

  • 静歌

こちらも完全にさくらありき。さくらの良いとこ、得意分野だけをフル活用しました!という感じで、新感線はこういうところ上手くて好き。顔の割に低めの声が聴きやすくてちょうどよかった。
終盤、大事なところで思いっきり噛んじゃって、あっ!って口押さえていたのがたまらなく可愛かった。普通はダメなんだけど、そこで「かわいい…」って思わせたら向こうの勝ちなのでオッケーですよ…。あとやっぱ、日ごろから舞台煮立ってる人はどんな非常時でもやれないような動きを突然繰り出してくるから、初舞台は面白い(笑)


1回しか見てないので個々人で書けるのはこのくらいだけど、劇団員・準劇団員各位も大活躍で楽しかったです。何も考えずに見れるし、VBBほどクセも強くないし(あれはクドカンのせいw)、全方位楽しめるハイホスピタリティな作品でした。さすが39公演。
カテコのW橋本のあいさつも、最後が斗真の「サンキュー!!」で終わるのもとてもよかった!

あ、煎餅はインディさんからいただきました。舞台上からの煎餅をキャッチするのはさすがにきびしいか…という位置だったのだけど、斗真とじゅんさんの煎餅がとてもよく飛んでいて、結構近くまでいくつか飛んできていた。あと何気にりょうさんの煎餅もめっちゃ飛ぶ(その横でさくらの煎餅がふんわり舞っていたのも可愛かった)
「煎餅まくよー!」って出てきたキャストを見ようと振り返ったらまひろが視界に飛び込んできて、正直煎餅どころじゃなかったりもしたんですがw、あの僕たちのクランに通った日々から3年半。まひろも新感線デビューを果たした後で、同じ空間にいる二人を見れたの感慨深かったです。メタルさーん!写真!!頼む!!と思ったけど、そんなに甘くはなかったね。知ってたw


金沢はいかないので、次は松本の前半戦大千秋楽。
普段遠征しないので移動が凄い面倒なんだけど、まーーしょうがねーよ、推しの新感線だもん。行くよ。
なにかと私を地方まで引っ張り出してくれるので、ゆっくんはすごい(笑)

なつのお題箱