風の果て

恋をしただけ それだけのことを

演劇調異譚「xxxHOLiC」9/18マチネ@銀河劇場

面白かったーー!2時間ちょいでしっかり満足出来る中身の濃さと華やかさ。

企画出た時点で天才だったしキャスト発表されたときも間違いないと思ったけど、仕上がりもちゃんと面白くて、ありがとう原作者発案企画。
物販は現地で開演前にみかしゅんとけいとくんの個ブロを買って(吉原兄弟…)、観劇後に電子でパンフも購入。家にこれ以上物を増やしたくなくて極力写真以外買わないようにしてるので、電子パンフ超ありがたい。全制作これやって。パンフでマルモロ子役の一人がCLAMP作品は家族みんな好き、とコメントしていたのですが、どう考えても「お母さんがレイアースCCさくらが好き」という話だったので、お母さん同世代かぁ…となりました(笑)


何が良かったってとにかく衣装の数が多い。原作の初めの方の短いエピソードをオムニバス調で拾って繋いで女郎蜘蛛までやってるんだけど、1エピソードごとに侑子さんがお色直しする。もっくん多分6着着てた、たった2時間で。CLAMP作品舞台化に対する本気を感じましたね。そりゃ侑子さんが毎話同じ服着てたら嫌だけど、実際に全部変えるってなかなかやれないと思うよ(笑)照明の色遣いとかも原作のイメージと合ってて、終始目が楽しい舞台。侑子さんは毎回ウィッグまでフルチェンジだったけど、学生組も季節エピソードに応じて夏服冬服切り替わってて2度美味しい。
各話ごとにタイトルロゴが浮かぶのも好きだったな。アニメ6話分一気に見た気分になる。あとやたら歌が上手い座組で笑った。定期的に歌がうめーーーー!って仰け反りながら見てた(笑)

原作そんなにちゃんと読んでないけど舞台化したのは序盤の方だけだし、WOWOWでドラマ化した時も女郎蜘蛛までだったので、あぁこんな話だったなとぼんやりした記憶を引っ張り出しながら見てて。かなり短くまとめてる割にそんなに違和感なく話が進むのは、さすが脚本演出がバナナフィッシュ布陣(笑)。要素を拾ってぎゅっと短く纏めるのが上手い。他作品と絡む箇所が使えないから、結構縛りありそうだけど、上手いこと拾ってるなぁと。
エンディングでソファの上にキセルだけ残して侑子さんの姿がないのも好きだったな。舞台版の作中では全然そんな話してないんだけど。

キャストの話。
女優陣がみんな上手いのはもちろんだけど、しょごたんの四月一日がすげーー上手かったな(笑)難しいんじゃないかな、あのテンションの匙加減。四月一日くんだー!って思いながら見てた(バカの感想)
百目鬼役の松島くんは初めましてだったんだけど、キリッとした綺麗な顔してて、何もえっちなことしてないのにずっとえっちで良かった(笑)CLAMP作品にいるわ、こういうえっちな男…。
ひまわりちゃんはさすがのあざとかわいさなんだけど、たろちゃんが微妙にでかくて微妙にガタイがいいので、ある意味一番「若手俳優に女子高生の役をやらせる」というおたくのヘキに刺さる仕上がりだった気がするwひまわりだけが人間の女の子なので一番ハードル高いところではあるんですが(残りは人外なので微妙な違和感があった方がちょうどいいんだよね)、まぁ顔が可愛いのでだいたいのことはそれで解決していた。ほぼたろちゃんの顔のままなのに可愛いんだわ。


以下、各話感想と侑子さんの衣装メモ。

  • 第一話(キービジュの赤い着物)

ド頭から歌が上手いもっくんさん。侑子さん、「こういうもっくんが見たかった」が詰まってるよね。キャスパレも画が強くて大喜びしました。
あとマルモロが超可愛い。男の子だと小5でもまだあんな幼女みのある役出来るんだな。女の子だったら小3がギリでしょ。

  • 嘘つきと指輪の話(黒ドレス)

ここの黒のドレスがさいっこーーーだった。胸から腰のラインが、もっくんの自前のウエストラインの美しさと、そこに対する最適解の胸を仕込んだスタッフの本気を感じた。すっごい綺麗。

嘘をつく癖があるおねーさんをみかしゅんが演じていて、明るい茶のウェーブかかったボブヘアを眺めていたら、ものすごく艶漢が恋しくなりました(笑)ここのみかしゅんも、最初のワンピースと歯科衛生士の白衣+水色のトレンチで2着あるんだよな。贅沢。
しかしもっくん(女優)とみかしゅん(女優)の共演シーンを見る日が来ると思わなかったな。普通一作品にどっちか一人でしょ(笑)

  • 百物語(青の浴衣)

好きな話なので2.5で見れて嬉しい。ひまわりちゃんの浴衣が大変可愛らしかった。

ひまわりちゃんの怪談のオチで「壁一面に赤い文字が書かれている」のを、リアルに舞台上に再現してきたの好きだった。そもそも言葉遊びが多いから舞台上に文字や歌詞をそのまんま出す演出多いんだけど、怪談で使うと雰囲気あって楽しい(笑)

  • バレンタインの座敷童の話(赤のパンツスタイル)

ドレス以外も着てくれる侑子さん。何着ても似合う。
座敷童が期待を裏切らない可愛さなんだけど、登場シーンの「はわわわわ…っ!」ってなってるの見たら、あの狂気のしののんを思い出したw座敷童の衣装も、スカート丈とブーツの長さのベストなバランスをキメてきた感じある。あのスカートすごく可愛い。
鴉天狗は梅棒の正しい使い方を見た気がした(笑)

  • 童女と紫陽花の話(赤×黒のドレス)

これも好きな話。
しゅんちゃんの雨童女、初めて見るはずなのに見慣れた感覚なんだよな(笑)ロリータ服が似合う。座敷童とのやりとりがあまりにも自然に女子会なので、一周回って「オールメール」の定義を考えてしまった。

四月一日が赤い紫陽花の下で出会う女の子、全裸の女児の人形を黒子が動かしていて、それが途中でバラバラになるというなかなかホラーな演出で面白かった。シンプルにお化け屋敷の手法なのでダサくならなくていい。

  • 女郎蜘蛛(グリーンのドレス)

ここのドレスも綺麗だった!
座敷童ちゃんがお着物にお色直ししてくるの可愛い。めちゃくちゃ可愛いけど、中身がけーとくんなのでちょっとした時の動きがやたら軽かったり、蜘蛛の糸に捕まった時に凄い体幹の強さを見せてくれたりする(笑)いくら支えあるとはいえ、あの体勢キープするの大変そう。
ラスボス女郎蜘蛛、ピンヒールであの蜘蛛の糸を易々とくぐり抜けるので惚れ惚れした。圧巻の美しさ。手足が女の人のそれなんだよなぁ。相変わらずその細い身体のどこから出てるのかわからない声量で喋るのでびびる。

ラストは百目鬼の「半分ずつだな」で安直に大喜びして終わりました。えー松島くんの百目鬼ほんとにかっこよくて困る。

カーテンコール、冒頭の花魁風の着物に戻った侑子さんが、網タイツのおみ足をわざと見せてからバサッと着物戻して捌けていくのが超かっこよかった。足捌きに年季を感じる(村正としてのw)
あとEDでセンターで踊ってたアンサンブルがめっちゃ好みの動きしてたんですが君は誰だ。顔ほとんど見えないからパンフで見てもわからんw

CLAMP直談判の2.5次元化、めちゃくちゃ良かったのでシリーズ化してほしい。具体的に言うと東京BABYLONが見たい。次回作、心よりお待ちしています。

なつのお題箱