風の果て

恋をしただけ それだけのことを

舞台『刀剣乱舞』天伝 蒼空の兵 ―大坂冬の陣― 1/10@ステージアラウンド東京

初日無事開幕おめでとうございました!!ステアラが生きてる2021年あけましておめでとうございます!!!!


正直「刀ステ初日」より「ステアラとの再会」の方に気持ちが寄っていた初日。歴史改変によりなぜか生きているステアラ(本来であれば2020年12月解体予定だった)は、文明が発達した市場前で元気に回ってた。最後に行ったのが2020年1月のWWS1なのでちょうど1年ぶりなんだけど、WWSはなんとなくよそのうちの子って感じだったので、体感としてはメタマクぶりの「俺たちのステアラ」と再会できた気分です。何を言っているのかわかりませんね。私にもよくわかりません。
刀ステ自体は初日に入れればあとは2月以降でぼちぼち探すか~くらいのノリだったはずなのに、一晩寝て起きたら「1月もう1回増やせないかな…」と考えている自分がおり、ヤク中ってのは治った気でいてももう1回摂取した瞬間一気に元通りなんだなぁと実感しています。身体が…身体がステアラを求めてる…!!w


そんなテンションなので刀ステを見に行ったのかステアラを見に行ったのかわからなくなっていますが、刀ステそのものは相変わらずおたくを一人残らず叩きのめしにきていた上、ラストの夏の陣に向けた仕込みが凄くて「こんなの来月くらいに夏の陣見せてくれないと困るんですけど!!??」と思いながらステアラの外に放り出されました。えっ、この気持ちのまま数カ月先まで放置されるんですか…そうですか……。

情報量の多さと情緒の処理が出来ていなくて全然まとまりませんが、この段階の感想を書き留めておいてこそ初日に入った意味があるので、とりあえず現状の覚書を。ネタバレ全開です。無駄に6000字あります。


  • 雑感

せっかくのステアラなのでまず回転の話からするんですけど、鳴り響くジューダスからの、ウィーーーンガコン…っという音で始まるステアラに慣れすぎていたので、序盤ずっと「回らんな…?」という顔をしていた。そう、刀ステ、言うほど回らない(笑)360度大スクリーンの方が活躍してる感じで、おい!もっと気合い入れて回せよ!!!!という気持ちで見ていたら、2幕の山場でバカほど回ったので内心ゲラゲラ笑ってしまった。すっっっごかった、360度殺陣。あれが始まった瞬間、一気にガンギマリ状態になってしまった。あんな…あんなアンサンブルが死にそうな殺陣を100公演やる気なのwwwwwwwアンサンブルも心配ですが、老体に鞭打って回ってるステアラちゃんもだいぶ命振り絞ってる感じがするので、100公演人間もステアラちゃんも頑張ってほしい。
あとその殺陣の中に何故か手押し車で突撃してくる時間遡行軍がいたり、中脇差(あの蜘蛛みたいな形状のやつ)がカサカサカサカサ走り回ってたり、視線泥棒が多くて全然刀剣男士見れなかった。まだ小ネタ仕込まれてそうなので、次に回った時も多分時間遡行軍見ちゃう(笑)

本編の話。
ステアラちゃん久し振り~!の浮かれ気分で見てたのに、OPラストでスクリーンのど真ん中にあのところどころが消えてる年表が映し出されて、如伝と悲伝の間に今作のタイトルが浮かび上がったので、これがすえみつ作品であることを思い出して姿勢を正した。これがビフォア悲伝の物語であることを知っていると作中でくらうダメージが各段に上がるので、さすがすえみつ、最も効果的な痛めつけ方で攻めてくる。

秀頼と一期を中心とした豊臣関係者たちの秀吉への思いと、弥助の信長に対する巨大感情を軸に「歴史を改変するのではなく、諸説に逃がすことで主君が死なない未来を手に入れる」という今作。

諸説に逃がそうにも一応人間である弥助は時間遡行ができない

代わりに刀剣男士を無理やり顕現させよう!(突然顕現用アイテムとして出てくる謎の審神者の手)

強い刀剣男士には逸話が必要

顕現させる前に刀剣男士を斬ってそれを逸話として吸わせよう!

という驚きの力技で「歴史を改変せずに歴史を変える」に挑んでくる弥助、執念が凄い。自分の命と等価交換で無理やり顕現させるの、ハガレンだな…と思って見てたけど、すえみつ作品的にはEqualに近いのか。上手く錬成できずに崩れていった刀剣男士の成りそこない、人工で作るのには失敗したけど、自然発生してたら鵺になるんだろうな。原理は同じなので。
しかしどこまで行っても官兵衛が付いてくるので、やっぱ山浦さんがキャスティングされてる時点でロクなもんじゃないなあいつ…(笑)あとひなたくんは、TRUMPで見た頃ほぼアンサンブルだったのに、いつの間にかステアラの裏主人公みたいになっていたので感慨深いものがあった。全然ステアラに負けない。馬力がめちゃくちゃある(笑)


好きだったシーンは2幕の殺陣ソロメドレ―。7色ピンスポットが交差するところから始まり、ソロの見せ場が各々の色で照らされながら展開される長尺の殺陣シーン、照明がめっちゃ楽しい。あれは半分より後ろで俯瞰で見たほうが楽しいと思う。20列以降の席だったので、双眼鏡おろしてキャッキャしながら観ちゃった。
殺陣メドレーで置かれてる障害物(可動式の坂みたいなやつ)は、基本難易度と派手さを上げるために置かれてると思うんだけど、そこまで殺陣レベル高くない子だと最低限の動きで見栄えを良くする効果があってなるほどなー!でした。あらまき、凌くん、ヒデ様あたりの上級者たちは坂道昇り降りしまくってて、「何故そこで無駄な負荷を…w」と思ったけど面白かったです。凌くんが駆け上がった時セットが動いちゃってヒヤッとしたので、最後までトラブル無きことをお祈りします。
さつきはセット使用減らして本人がめちゃくちゃ動くし、大トリのほんだれお大先生は全部乗せフルコース。さつきも相当動けるはずなんだけど、その身体能力を「殺陣」に落とし込めるかという点で大先生がぶっちぎり優勝なんですよ。観てて超楽しかった。


あと今回いち兄がトップクレジットで、そもそものメインキャラであるまんばがいて、そこに清光が投入されてるので見せ場を作らないといけないキャストが渋滞してて(笑)2幕後半の畳みかけが凄かった。超高カロリー。
中ボス戦+家康とのやり取りで凌くんの見せ場、360度殺陣からそのまま弥助VSまんばのボス戦であらまきの見せ場、からのいち兄と秀頼のシーンで蒼空広がるクライマックスへ…!っていう三段階で一気にくるし、一個一個の打撃が重い。やる方も大変でしょうけど受け止める方も大変(笑)その間に宗三ちゃんも入ってくるし、織田刀のおたくが急にボコボコにされる。怖い。急に不動くん大写しにしないで。

正体不明の二振りは夏の陣に出てくる次の特命調査のキャラなんだろうな。慈伝の特命調査はナレベですっ飛ばされたし、維伝も立ち位置としては味方側にいたから、政府側の刀が政府側の仕事してるの初めて見た。

  • 清光

キャラごとの感想、まずは清光から書いちゃう。もうねぇ、期待を裏切らないどころか楽々超えてくる信頼と実績のリョウマツダですよ。第一声から完璧に清光なんだわ。
私はりゅーじの清光が本当に好きで、あの若さで刀ミュという巨大コンテンツをずーーっと総隊長として背負って立ってるりゅーじの唯一無二の清光だと思ってるけど、それはそれとして凌くんの清光が天才なんですよ。なんせ顔もいいし身体もいいし声はほぼ本人だし芝居と殺陣はバチクソに上手いし、そして顔がいい。清光の可愛さもかっこよさも切なさも全部入ってて、ステアラまるごと抱ける清光、好きに決まってるだろ。清光が真剣必殺して出てきた瞬間、周辺のおたくの双眼鏡がザッッッッ!って上がったのもとてもよかった(笑)最高にえっちよ、清光…。
幅も厚みもほぼ清光の立ち絵そのまんまなのに、身長だけ短刀サイズなのでふとしたときに「小さいな…」となるのも可愛い。ステまんばがでかめなので並ぶと余計に小さい(笑)

エーステのほんだれお先生とかヒプステのあらまきみたいな、各座組の超エース級の隣に平然と並べる役者が投入されてくるあたり、さすがステアラ公演だなと。これまで全く話に出てこなかったのに、しれっと出てきてまんばちゃんとタッグが組める清光、凄くよかった。出過ぎず引き過ぎず、必要なところでバシッッと決めてくれる。
VS家康のシーンの気迫がそれはそれはすごくて、あのシーンを清光にやらせようと思ったらそりゃリョウマツダクラスを引っ張ってこないとダメだわと思ったし、説得力のある殺気放ってて最高だった。ほんとに全部良かった。あの時代に関りのない清光がなぜ家康の相手なのか、最初ピンとこなかったけど、この時代を守り抜かないと未来で沖田くんが生まれない、自分たちの歴史がなくなる、という納得の流れに繋がったの気持ちよかった。「そんな奴(沖田)は知らん!」という家康対する、「お前が知らなくても俺が知ってるんだよ!!」の啖呵痺れたな。あまりにも愛……。

っていうかあの清光めちゃくちゃ仕事出来るんだけど、本丸襲撃戦の時どこで何してたの。あの清光がいれば、もうちょっとどうにかなったんじゃないの悲伝(笑)

さつき思ってたより5倍は仕事してた!1幕は刀の中で一番出てるくらいなんじゃないだろうか。
さつきの太閤、さつきなのでめっちゃ馬力あるしめっちゃギャルで笑った。さつきの太閤見てからゲームのボイス聴くとおっとりしてる(笑)あとEDの番傘持って踊るときにバッケスと完全に同じ味付けの瞬間があって笑いました。普段のダンス全然違うのに、ちょっとした癖が同じ場所から出たそれなんだわ(笑)

「太閤はみんなと同じ本丸にいると主張するけど、他の刀たちは太閤を知らない」、「太閤が山姥切に対してだけは『(本丸に)いるはずない』という」って時点でジョ伝を履修している客は未来時間軸からきた太閤だなって察しがつくんですが、あんなまだ1幕半分くらいのところで「山姥切は修行に行ったきり帰ってこない」という事実をお伝えしてくるのどういうことなんだ。夏の陣どころかその先の先も未来まで絶望に染めるな。あの瞬間、慈伝ラストのまんばちゃんとか維伝の朧んばちゃんとか鶴丸のセリフとか、いろんなことが一気に頭を駆け抜けたもんね…。

太閤自身は「豊臣の刀だったが記憶がない」という粟田口三振りに代わり秀吉を語ってくれる役割で、なるほどなぁと。最後「未来で待ってる!」(とは言ってないが)って元気に去っていったので、いつかの未来でまた出てくることになるんだろうなぁ。綺伝本公演ではその辺も多少アップデートされて絡んでくるかな。

ほんだれお大先生、静止画も殺陣もどっちも強くて怖かった。鬼の体幹…!
凌くんもそうなんだけど、キャラより小さめの身体を迫力で補っているので、ここ一番での圧が凄い。この人がステアラの0番に立っててくれるの安心感がある。豊洲に広がる雲一つない蒼空の真ん中に間違いなく立っていた。
1幕ラストの秀頼とのシーンがめちゃくちゃ好きだったなぁ。芝居が上手いなぁ(こなみ)

おかえり宗三ちゃん!会いたかった!!
久しぶりの宗三ちゃん、真田丸潜入時に丸太を軽々抱えていたので「ステの宗三ちゃんだー!」となりました(笑)
あのテンションで寄ってくる太閤に全く怯まず、嬉しそうに会話していた宗三ちゃん、学年イチのクールビューティーにすごいギャルの友だちがいたのが発覚した瞬間を見てしまった気分だった。可愛かったな左文字…あのギャルのネイル談義、たぶん二次創作で流行る。

本筋としては織田刀代表としてのご出演だったので、信長ガチ勢の弥助に対して魔王の刻印マウントとったあたりで超興奮しました。スペオキの余裕!(笑)

  • ずおばみ

二振り目ずお、そつのない鯰尾だったな。私は杉江ずお過激派なので仲良くなれるか心配だったんだけど、今のところ特に不満はない。ただ杉江のずおにはいつか帰ってきてほしい、私が好きなので(笑)
なおばみさんは相変わらず顔が超美少女。今回彼ぴっぴ不在で全然お姫様してないかっこいいばみさんだったんだけど、最後の最後でいきなり正国の名を出して去っていったので椅子からずり落ちそうになりました。そこ絶対絡まなきゃいけないノルマでもあるんだろうかw

  • まんば

清光との新タッグがとてもしっくりいていて、Kステ班の強さを感じた(笑)
序盤はそこまでメインで活躍するわけではないんだけど、基本ずっと弥助の相手役として存在してた感じかな。弥助に「おまえたちは大切なものを喪ったことがないんだろう」と問われて、まっすぐに「喪う覚悟は出来ている」と答えるビフォア悲伝まんばちゃん……ウッ……。このあと三日月を喪ったまんばちゃんの中で、弥助のあの言葉はどんな風に響いているんだろうなぁ…という話はきっと今後どこかで出てくるのでしょう。恐ろしいですね。
今回清光が出てきたことで、長谷部とはまた違う角度からまんばの保護者をしてくれていた刀の存在が明らかになったわけですが、それがあってなおあの展開になるのかと、本当にまんば…おまえ……。

あと悲伝であれほど「満を持して!!」感満載で出てきた真剣必殺が、普通に他のみんなと同じタイミングで発動されたので双眼鏡落としそうになりました。びっくりした、顔が可愛くて。

  • 秀頼と信繫

小松思ってよりめっちゃ働てた。凄い頑張ってた。
秀頼というとあずみと思い出してしまうおたくなので、「小松の秀頼」で脳が混乱しがちだった(あずみだと小松は美女丸)。秀頼の方が似合うな(笑)。話の都合上秀頼は夏の陣も出ざるを得ないと思うんだけど、あれシングルで続投するんだとしたら大変ですね。

信繫はお久しぶりのずっきーさん。安定感の塊。信繫、最後の最後で「自ら死ぬことで強制的に歴史を変える」という反則技を出してきたんだけど、なんでステの人間たちは次から次へと刀剣男士の性質を逆手に取った脱法改変ルートを見つけ出してくるんだ(笑)夏の陣はみほとせ方式で政府の刀くん(仮)が信繫になってくれるらしいので、ずっきーさんのご出演は冬の陣のみかな。

  • 阿吽

おそらく私の周辺でだけ愛でられている異色キャラクター(笑)。
桃さんと杉山さん、という謎に身近なキャスティングで投入された阿吽。官兵衛に飼われて言葉を教えられた時間遡行軍という変化球なんですが、カタコトで喋るピュアなキャラクターが妙に可愛くて、「人に飼われた時間遡行軍」という新たなヘキを生み出していた。
月髑髏を一人で回り切ったモンスターがいる割には仕事量が少ないので、あの二人も真田丸で拾った刀担いで夏の陣まで回り続けるのかな…(笑)



とりあえずここまで。次いつ見るか決めてないんだけど、これを捏ね捏ねしながら夏の陣まで過ごそう。

なつのお題箱