風の果て

恋をしただけ それだけのことを

2月観劇記録

1月頑張ったので、休憩もかねて現場少なめだった2月。
ディスグーニーが楽しかったな~。土日公演は平日よりは早めなんだけど、それでも終演後外に出たら21時45分とかで、「終電後か!?」みたいな光景になった六本木の街が衝撃的だった。完全に店じまいした後のあの通りをEXシアターから吐き出された人だけが歩いている不思議な光景。
20時の飲食店が閉まった時間帯の帰宅ラッシュよりはるかに空いてる電車に乗りながら、「密にならない」ことを目的にするのならこの時間帯の方に帰る方がよほど安全なのでは…などと考えたけど、終演後にどんなにお腹が空いてても家まで我慢しなきゃいけない生活、いい加減嫌だよね…お腹空いてるとかなしくなるじゃん…(笑)


  • DisGOONie「GHOST WRITER」2/6@EXシアター

刀ステで場外乱闘が起きてる最中だったので、「終演21:25」の張り紙や、開演15分前のナレのルイ14世(しょへぴ)の「私は陰性!陰性!陰性だ!!」でめちゃくちゃ元気が出た。乗った客も含めて「海賊」であるディスグーニー、ここへきてコンセプトがめっちゃ光っててよかった。

「三銃士」がベースの今作。すごい面白かった。興奮!血が湧く!!って感じとは違うけど、「西田さんは面白い話を書くなぁ…」と噛み締めながら観てた。贖罪も供養もご時世への鬱憤晴らしも全部詰めこまれた3時間半だった。船はいつだってでっかいお気持ちがてんこ盛り。これが浴びたくて私は現場に通うんだよ。

一応主演はいのちゃんと生駒ちゃんと認識してるんだけど、MVPは完全にしょへだし、他にも主演を張れる若手俳優が渋滞してて、それが絶妙なパワーバランスで成立していてすごかった。なんかずっと感心しながら見てたw圧倒的主人公力(≠主演)を誇るいのちゃん、出てきた瞬間に場を掌握してしまう生駒ちゃん、物語の主軸であるしょへ、が全員強い上に、そこにライター二人と三銃士(二世代)が絡んでくるから、ほんと要素が渋滞してた。渋滞してるのに成立してた。絶妙。全てのパワーバランスが絶妙なの。
とにかく生駒がすげぇし、そこに引っ張られずに主人公然としていられる猪野ちゃんの貫禄も凄いし、その横で盆と正月とクリスマスとバレンタインが全部一気に来たみたいなしょへぴが暴れているし、そこに大人組の三銃士(萩さんまさし的場さん)が被さってくるんだから大変ですよ。よく3時間半で収まったなw生駒ちゃんがねぇ、もう全ての動作が映えるのよ。「しゃがむ」「立ち上がる」みたいな何気ない動作がそれだけで圧倒的に「ヒロイン」なの。凄い。そんな生駒と並んだ時にしょへぴが妙に似合ってて、トゥーランドットの時に前世からシンメだった観たいな松田生駒の並びを思い出して、なるほどなーっとなったりした。キャスコと相性がいい生駒(笑)しょへぴの膝の上に生駒が乗っかった瞬間にチケ代の元取れちゃったもんね(笑)

あと、「この役しんたで見たかったなーーーー!!!!」ってのは開始3秒で思ったけど、一内くんとても素敵だった。素敵だったけどしんたでも見たかった。いつかリベンジ戦が見たい。
…という気持ちがあった上で、一内マケと村田デュマのあるシーンで「あぁこれしんたとでらさんのはずだったのかな」って思った瞬間があったのだけど、どうなのかな。よーじろーさんのデュマは完全によーじろーさん用のデュマになってたけど、マケがしんただとした時にあれがでらさんだったらしっくりくるんだよなぁ。
きっともう二度と2.5作品には帰ってこれないであろう人の帰る場所がここだったのも、カーテンコールの良子さんとまさしさんの間にきっちり一人分空いた空間も、全部私が好きな船で、だから私はここが好きなんだ。1公演も欠けずに終れてよかった。そう簡単に海賊は負けないもんだな。

  • 『青春-AOHARU-鉄道』4~九州遠征異常あり~ 2/20ソワレ@銀河劇場

久しぶりの銀劇!土曜夜だったのもあってか最近の観劇の中では比較的しっかり埋まっており、発声は禁じられてるものの、訓練されたおたくたちによる一糸乱れぬ手拍子芸が楽しめる良い現場だった。曲によって手拍子が始まるタイミングもリズムの刻み方の切り替わりも見事に揃うあの感じ、最高。元気が出た。

1階席は空席あるもののそんなに気にならない程度に埋まっており、A列潰してB、C列だけフェイスシールド。このくらいがちょうどいいよな、という感じだった。演者はマウスシールドしてたけど、2.5の礎を築いたおじさんたちの発声が全くマウスシールドに負けないので痺れました。アラフォーの技術力。
原作のことは何もわからないまま見にいったけど、北海道新幹線中心に北の方のエピソードが多かったのもあって、元ネタを知ってるとそれだけでも楽しめた。新青森駅開業初日に遅延が出たのとか久しぶりに思い出しましたね…なんであの地吹雪吹きっさらしの駅を12月に開業しちゃったのかいまだに謎である。きめさまのセーラー服コスプレを見せられたことだけちょっとまだ飲み込めてないんですけど、まぁいいです。

しょーたくんの話で言うと、まず正規キャストで舞台立ってるところを8月ぶりに見れてよかった…長かったな…(消滅した合コンを想いながら)。OPでしょーたくんとたいとちゃんがセンター割でシンメになるとこがすーごい可愛くて、この人たちいまだにちゃんと可愛いをやってくれるのいいなぁと思いながら双眼鏡を構えました。すごく可愛かった。だいぶ年下キャストが増えているとはいえ、1st世代が中心の場所にいると永遠に可愛い年少ポジだなぁ。
そんな歴戦のおじさんたちの中に放り込まれるテニミュ3rdキャストが、来るべくしてきた人選なのもよかった。地下鉄のターンであの中に田中と石田隼くんが混ざってるの良すぎる。久しぶりに見た田中が相変わらず強かったので早く紀伊國屋に帰ってきてほしい。っていうか3rd世代の中の選ばれし者だけが投入されてるような現場、だいたい田中がいるので田中はそろそろ分身できるようにしといてくれ。3人くらい必要だろ。

だいたいしょーもないのに最後ちょっと泣きたくなるような、そういうとこの上手さが憎たらしかったりもして、良い現場だった(2回目)。作品が青春鉄道である必要はないのかもしれないけど、「この場所」自体を繋いでいくことに意味があるんだろうなぁというのが伝わってくる場所だったな…末永く続いてくれ。

  • SOLO Performance ENGEKI「HAPPY END」2/23ソワレ@シアターサンモール

うめつの一人芝居千穐楽にお邪魔してきました。本編も普通に面白かったんだけど、カテコで一人三役くらいで小芝居始めたのがヤバすぎてそっちの印象が勝ってしまった。戯曲より本人が面白いんだわw

しかしようやくあるべき姿のうめつを見たというか、やっぱこいつとの出会いがステラボールでちょぎだったのバグなんだよな…w
話が面白いとか面白くないとか言うタイプの作品じゃないので、なんかこう、うめつを味わうのに邪魔になるものがなくてよかった。欲を言うなら、火葬場のシーンであのまま首吊ってでっかく「HAPPY END」って出たら最高だったのになと思ったけど、一応ちゃんと盛り返して言葉通りのHAPPY ENDだった。人類最後の日的な話だと新井素子の「ひとめあなたに…」が大好きなので、それを思い出して途中で脳の片隅がチャイニーズスープに支配されかけたりもしましたが、全然そんな話ではなかったので良かったです(笑)(でも正直うめつはひとめあなたにみたいなテンションの方で見たさある)

公演とは関係ないけど、雑誌の一万字インタビューに「自粛期間中、ずっと球体関節人形を作ってた」というパンチのありすぎるエピソードが掲載されており、やっぱり破格の面白さだな…と。凄くない?このビジュアルの男の自宅に手製の球体間接人形が存在するんでしょ?同人誌の実写化???


なつのお題箱