ヴェラキッカ 1/15ソワレ、1/23マチネ＠ブリリアホール
もはやどこが生き残っているのかわからなくなるくらい続々と中止の報が流れる中、ほぼ満席のブリリアに響き渡る拍手の音が最高に気持ちよかった。このご時世でも大きな劇場がちゃんと埋まるのは、さすがのモンスター作品だなぁと。いい千穐楽でした。
今回は初楽だけ入ったんですけど、初日が最前で千穐楽が2階センターだったので、ブリリアとしてはかなりいい環境で見れたんじゃないかな。2階センターで観たら音の響きが全然違ってこんなにクリアに聞こえるんだ！と思いましたが（いや本来全席クリアに聞こえるべきなんだよ）、最前だと「近い」に全てを持っていかれて音響とかどうでもよくなるのでね…。ラストシーンで人生で一番ってくらいスモークを浴びた(笑)
初日はいつ刺殺されるかと身構えて身構えて肩透かしくらったので、うーん？と思うところがあったんですが、そういうもんだと思って臨んだ2回目が超楽しかった。客席の手拍子も初日より増えてて、盛り上がってたし。
とはいえ、開始2秒で死ぬためにTRUMP見にいってるところもあるので、そういう意味では物足りなかった。そんな狂った繭期の皆様のために、初日直前にリリウムフルキャストオーディションのお知らせを出してくれる優しいナベプロくん。おかげで観劇中要所要所で「この話のあとにリリウムを………」と思いながら見る羽目になりました。いや、これとリリウムセットで出してくるのなかなかにタチ悪いでしょうよｗ
以下、ネタバレあり。
雑感。
共同幻想の中の愛に生きた人々の物語。一番わかりやすい表現は「メリバ」なのかな。最初から最後までシオン本人とシオンの幻想の中でノラを愛した人達の幻想による愛の物語なので、言うほど酷い話にならないのはそうなんだよな。所詮各々が幸せになるために都合よく生み出した夢でしかない。最後まで徹底して「本物のノラ」は救われない物語。
シオンは勝手に共同幻想作って勝手に償った気になって勝手にノラに再会してめでたしめでたしみたいになってるけど、別にノラ本人の意思はどこにも反映されてないし、ノラ本人はどこにも関わってないんだよな…。
っていう、なんかこう…趣味の悪い話だなぁ！！って噛めば噛むほど思うんですよね！ｗ
ノラの「愛されてみたい」で愛という名の呪い、シオンの「愛したかった」でライネスが流れるのとかほんと…ほんとさぁ…！ｗ
しかし今回誰も原初信仰の話もTRUMPの御伽噺もしないし（話題には上がるけどTRUMPってワードは出てこない）、不老不死の吸血種もダンピールも出てこないのに、ヴェラキッカ家があのザマなのはある意味一番絶望的なのかもしれない。吸血種の世界、どうやっても救いがない。
とはいえ、キャンディのクランでは生徒がイニシアチブ取られるような事件も起こらず穏やかに越繭したように見えたので、スペクターちゃんたちが暴れ出す前は多少平和な世界だったのかもしれないね。何もわからんけど。
ノラ・ヴェラキッカのこと。
初見の感想「めっちゃ着替える」だった。
1幕で6着、2幕も6着。出てくるたびにドレスもウィッグも変わる、変幻自在のノラ。衣装代が凄い。
作品の趣旨としては「共同幻想の中のノラ」なので見る人によって異なる姿をしているという表現でもあるのかなと思うけど、実際のところは「美弥るりかにいろんな服を着せたかった」だけの気もする(笑)もう、衣装見てるだけで楽しいもんね。贅沢な時間。
作品中、カイに対して何度も「ノラの弟」という言葉が出るのに、ノラは一度も姉とは言われず性別不詳のまま終わるのも、完全に美弥様ありきだし、全体に疑似宝塚で面白かった。退団公演の疑似体験(笑)今後どこかですえおじが「ラストシーンは本当は羽根を背負わせたかったが、プロデューサーに止められた」的な裏話をしても私は驚かんぞｗ
ちなみに私はOP衣装と1幕の4着目かな？勉強部屋に現れたときのスカートが好きでした。
あとは全体的にあゆ姉としょーたろーが強かった。あゆ姉はそろそろTRUMP世界線の男どもを1発ずつ殴っても許されるんじゃないかなｗ今回も強くて美しくて愛情深い最高の女の子だった。いい加減幸せになってくれ。歌声がブリリアに勝っていて最高だった。ＬＯＶＥ。
あとしょーたろーもブリリアに勝ってて良かったです。マジで何でも出来る、最強のスーパーサブ。オズキキが好きなので、クレイとマギーちゃんにももれなく大喜びしてました。マギーちゃんも初舞台とは思えない出来ジュっぷりでしたね（特段本筋に関係なくマギーちゃんがデリコの血筋であることが明かされた件に関しては、すえおじちょっとそこに正座して）
大阪公演、一応土日はやれる…のかな。
せっかく粘っていたので、どうにか千穐楽公演をやれることを祈るばかりです。
週末、どうにか頑張れ。
