風の果て

恋をしただけ それだけのことを

修羅雪姫 ―復活祭50th― 修羅雪と八人の悪党 3/20マチネ@紀伊國屋ホール

「このメンツで紀伊國屋でやるなら、他になんか作品の選択肢あっただろ!!!!」
というのが第一報時の感想だったのですが、実際見たらシブゲキ版より面白くなってて笑いました。前回はもっと「おかえりずーみんちゃん」の祭りの色が強かったのが、普通に紀伊國屋ホールいつメンの殴り合いになっていたのと、前回おそらく人が足りなくて無理くり作っていた部分が最適化されたことで、より骨太になった気がする。

これで9500円は正直ちょっとお高い…7500円なら……というところではあるけど、まぁ紀伊國屋ゼロ番に立つりゅきさんと水野カムバックへのお気持ち代2000円と思えばいいかな。なんなら1回しか見ないはずだったのに2回に増えた。
それでも9500円は高くない???という人は、カンフェティで24日25日分がまだお安く買えるのでご検討ください(笑)
s.confetti-web.com


シブゲキ版の感想も引っ張ってこようと思ったら、ろくに書いていなかった。未来の自分に優しくないので、感想はちゃんと書こう(自戒)
choco-ice.hatenablog.com


原作を知らないので全体にどのくらい改変しているのかはわからないけど、前回からの大きな変更点としては、吉田さんが二役やっていた道海和尚と徳永周水が武田さんと池純に振り分けられ、のすけ1人に集約されていた人斬り王威龍と警官赤羽がキャラクターとして分裂したことですかね。
前回見たときは気が付かなかったけど、殺人鬼と警官を無理やり一役にまとめた解としての「のすけ以蔵」はかなりのミラクル方程式だな…w人斬りのすけちゃんの良心の部分は瀬戸くんの赤羽が全部持って行ってしまったので、玉ちゃんは純度の高い殺人鬼として君臨してました。化け物すぎる(笑)
あと演出としては、曼珠沙華歌ってた部分が新曲に変更(水野のダンス追加)、カテコのダンスカット、ですかね。カテコのダンスは残してほしかったけどな~~~千秋楽でやらないかな。

物語自体は大きな変更なしだけど、徳永周水役に池純が入ったことによるハイパー池純タイムと、水野がダンスで全てを黙らせる時間が追加されたことで、かなり「力で殴る」2時間になっていた気がする。っていうか、吉田さんがいないから全体の指揮をとる人がいないし、いわゆるバランサ―的な立ち位置の人もいないので、全員が全員それぞれの力をそれぞれに発揮するタイプの紀伊國屋妖怪大戦争と化していた。完全に放し飼いなんだけど、結果的になんか上手いこといってて面白かった(ただし誰も手加減しないのでずーみんちゃんはたまに押されていた。周りに主役を立てる気がないw)


……っていう感じで、正直、紀伊国屋の犬としてはかなり満たされるものがあった(笑)
満たされたけど、え、この後にほんとにシン熱海やる???とは思うよね。わざわざ味方呼んでまで、敢えて熱海またやる必要、あるんだろうか…りゅきさんの熊田と一色君の大山は観たいのでチケット買いましたが…。



以下、各キャスト感想。

・ずーみん(修羅雪姫
殺陣増量で単純に動きが増してたのと、補助マイクついて声がちゃんと届くようになったので迫力が上乗せされていたよかった。ただ、先述した通り前回は明確に「ずーみんが主役」だったのが、今回は主役になりたけりゃ自力で取りに行かないといけないので、ちょいちょい押され負けしているのが面白かったりした。公演重ねたらパワーバランス変わりそうなので、千穐楽にもう1回観るのが楽しみ。
三馬鹿の日替わりシーンは相変わらず完全に客として楽しんでいて可愛かったです。

・りゅきさん(徳永周介)
紀伊國屋ホールゼロ番で這いつくばるりゅーきさん!7年ぶり2度目!!(7年!?)
せっかく武田さんと共演なのにほぼ絡みがないのと、カテコダンスが観れなくなったのは本当に残念なんだけどね~~。相変わらずバッキバキにキマってたので、熱海楽しみです。頑張れ富山の越前リョーマ

・瀬戸(赤羽)
RUPとしてはあずみぶり、私が観るのはマザランぶり。
マザランでだいぶしごかれたので腹から声が出るようになっていて良かった。普通に映像でも売れてる子なので何故戻ってきてくれたのか謎なんですが、なんか楽しそうにやっているのでよかったです。前回のすけがやっていた地獄の日替わりのターンが瀬戸くんに引き継がれているので出番の全体量に対して負う傷が深いのですが、淡々とこなしていて変な強さを感じた。
あとはもう、ほんと楽しそうなので良かったですw

・けーちゃん(菊井)
けーちゃん、RUPにいると可愛さが勝っちゃうことが多いんだけど、終盤で当たり前のようにりゅきさんとタイマン張っててすげーーー強かった。悪役やってるけーちゃんはかっこいなーーー!!
玉さんが投入されたことで、突然の玉圭が発生していたの愉快でした。舞台上に玉圭池で並んだ時、東映作品かと思った。

・水野(おこの)
水野ーー!おかえりーーー!!!!
舞台で観るのはALATA以来だろうかw冒頭の監獄シーンで思った以上にぬるっとそこにいたので笑ってしまった。ずっといたみたいに馴染むじゃん。
メインの役はおこのだったんですが、ここがキャス変したことで雪VSおこのの戦闘力が増し増しになっており、おこの斬った時点で中ボス戦終わったくらいの感じあった。
ダンスシーンで全てを肉体言語で伝えてくるあたりはさすがの本職パフォーマーだったけど、私は本当に「女優水野絵梨奈」が好きなので、単純に板の上でのお芝居がまた観れたことが一番嬉しかった。帰ってきたついでに熱海の水野(婦人警官)もやってくれないか?

・武田さん(道海和尚)
劇場で観るの凄い久しぶりだった。後列でも何の違和感もなく声が届くのでベテランはすごい。
出番が少ないのが残念だったけど、後半はモブバイトいっぱいしてて贅沢な扱いだなーと思ったりしました(笑)前回のすけがやってたバイト枠、だいたい武田さんに移ったかな(もしくはのすけがいた枠自体がカットになってた)

・玉さん(王威龍)
人間の部分が残ってなさすぎる!!w
登場シーンからほぼずっと化け物だった。ビジュアルも動きも異質。リミッター解除状態で暴れてる玉さんが観れるという意味では、かなりいい現場なのではなかろうか。しかも「圭ちゃんの配下につく玉さん」といういい玉圭が観れますからね。ありがたいですね(笑)
カテコで、「おひかえなすって」ポーズの代わりにピースサインしてたのが狂った感じ出てて凄く好きでした。

・池純(徳永周水
い、池田先生のゼロ番力ーーーーー!!!!!!
紀伊國屋ホールの板の上を一人で掌握する力が圧倒的に強かった。めっっっちゃかっこよかった。シブゲキ版の吉田先生はもうちょっと情けなかったりお茶目だったりする部分が多くて可愛い智則さんを楽しめたんですが、池田先生は最初から最後までカリスマだった。板の上、他に誰もいない状態での演説シーンが痺れましたね。全然負けない。一人で紀伊國屋に勝てる。さすがここで演出側も出演側も経験してるだけあるなーー。あとシンプルに顔が好き。
りゅきとの年齢が近づいたことで、あの二人が「兄弟」である設定が無理なく飲み込めるようになったのも良かったな。


なつのお題箱